南足柄市にある空き家で、コガタスズメバチとアシナガバチの駆除をご依頼いただきました。ご相談のきっかけは、空き家となったご実家の玄関にコガタスズメバチの巣ができてしまい、危険で建物の中へ入れなくなってしまったことでした。
現場へ到着して調査を進めると、最初に見つかっていた巣だけではありませんでした。建物や庭木を一つひとつ確認した結果、合計5個以上の蜂の巣を発見しました。今回はすべての巣を駆除し、忌避剤の散布と粘着シートによる再発防止まで実施しています。
今回の現場では、「空き家になると蜂が増えやすい理由」を改めて実感しました。実際の作業内容とともに、現場で感じたことをご紹介します。
今回の現場
ご依頼いただいたのは、南足柄市にある戸建て住宅でした。現在はご家族が住まれておらず、空き家となっているご実家です。
久しぶりに建物を訪れたところ、玄関付近にコガタスズメバチが飛んでいることに気付き、近づいて確認すると軒下に巣ができていました。玄関は必ず通る場所なので、「家の中へ入ることもできない」と大変不安に感じられたそうです。
さらに、お客様がおっしゃっていたのは「近所の方へ迷惑をかけたくない」ということでした。
空き家になってしまった以上、毎日様子を見ることは難しくなります。しかし、そのまま放置して蜂の数が増えてしまえば、ご近所の方にも影響が出てしまうかもしれません。そのことを一番心配されていたのが印象に残っています。
まずは玄関にあったコガタスズメバチの巣を確認しました。まだ小型の巣でしたが、働き蜂が活動しており、このまま放置すれば夏に向けて急速に大きくなっていたと思われます。
ただ、現場全体を見渡した瞬間、「これだけでは終わらないな」と感じました。
空き家特有の静かな環境に加え、庭には植え込みも多く、人の手が入らない期間が続いていることが分かりました。このような環境では、一つだけではなく複数の蜂が営巣していることが珍しくありません。
そこで、お客様へ「建物の周りも確認してみましょう」とご提案し、玄関周辺だけではなく外壁、軒下、庭木まで順番に調査を進めました。
すると、予想どおりでした。
アシナガバチの巣が植え込みの中や軒下から次々に見つかり、最終的にはコガタスズメバチを含めて5個以上の蜂の巣を確認しました。
お客様も「そんなにあったんですね」と驚かれていました。
特に印象に残ったのは、お庭の植え込みです。
植木は一本一本丁寧に確認しました。枝葉が茂る植物はアシナガバチが好んで巣を作ることが多く、外から見ただけでは気付かないこともあります。
現場では、葉を少しずつかき分けながら蜂の出入りがないかを確認し、一つずつ巣を探していきました。
こうした作業は時間がかかりますが、一つ見落としてしまうだけで「駆除したのにまた蜂がいる」という状況になりかねません。
今回は近隣への影響も考え、植え込み一本一本まで確認したうえで作業を進めました。
確認できたすべての巣を駆除したあと、建物全体へ忌避剤を散布しました。
さらに今回は粘着シートも設置しています。飛来してきた女王蜂が営巣しようとした際に早い段階で対策できるよう、お客様とも相談して施工しました。
作業終了後、お客様からは「これで近所の方にも迷惑をかけずに済みそうです」と安心された言葉をいただきました。
なぜ空き家には蜂の巣が増えやすいのか
今回の現場を見て改めて感じたのは、人が生活している家と空き家では、蜂にとっての環境が大きく違うということです。
人が毎日出入りしている住宅では、玄関の開閉や庭の手入れ、生活音などが自然とあります。一方、空き家ではそうした刺激がほとんどありません。
蜂にとっては静かで安全な場所になりやすく、女王蜂が安心して巣作りを始めることがあります。
さらに庭木の剪定が行われていないと、枝葉が茂り、アシナガバチには格好の営巣場所になります。
今回も植え込みの中から複数の巣が見つかりましたが、外から見ただけでは気付けない場所ばかりでした。
現場でよく感じることですが、空き家では「一つ見つけたら終わり」ではなく、「他にもあるかもしれない」という視点で確認することがとても大切です。
今回確認された蜂の特徴
今回確認されたのは、コガタスズメバチとアシナガバチでした。
コガタスズメバチは軒下や庭木など住宅の近くにも営巣し、人が生活する場所の近くで見つかることがあります。一方、アシナガバチは植え込みや細い枝、軒下など、人目につきにくい場所へ小さな巣を作ることが多い種類です。
どちらも初期の段階では巣は小さいものの、夏に向けて働き蜂が増え、活動が活発になります。
今回のように空き家では、人が気付かないまま複数の女王蜂が別々の場所へ巣を作ることもあります。そのため、一種類だけ、一つだけという先入観を持たずに建物全体を確認することが重要だと改めて感じた現場でした。
放置するとどうなるか
今回見つかった蜂の巣は、すべて小型の段階でした。しかし、小さいからといって安心できるわけではありません。
コガタスズメバチもアシナガバチも、この時期は毎日のように働き蜂が増えていきます。最初は女王蜂一匹で始まった巣でも、数週間後には何十匹もの蜂が出入りするようになることも珍しくありません。
特に今回のような空き家では、普段人が出入りしないため異変に気付きにくく、気付いた頃には複数の巣ができていたというケースを現場でもよく経験します。
また、玄関に巣がある状態では建物へ近づくこと自体が難しくなります。庭木の手入れや建物の点検もできなくなり、結果としてさらに蜂が営巣しやすい環境になってしまいます。
今回はご家族だけでなく、「近隣の方へ迷惑を掛けたくない」というお気持ちから早めにご相談いただきました。早い段階で対応できたことで、建物全体を安全な状態へ戻すことができたと思います。
再発防止
今回の現場では、確認できたすべての蜂の巣を撤去したあと、建物全体へ忌避剤を散布しました。
さらに、女王蜂が再び営巣しようとする時期を考え、粘着シートも設置しています。飛来した女王蜂を早い段階で捕獲できれば、新しい巣が作られる可能性を下げることができます。
ただし、忌避剤や粘着シートだけで完全に蜂を防げるわけではありません。
今回のような空き家では、人が定期的に建物を見回ることも大切です。月に一度でも庭木や軒下を確認するだけで、小さな巣のうちに見つけられることがあります。
特に植え込みは見落とされやすい場所です。今回も一本一本確認したことで複数の巣を見つけることができました。剪定を行い、風通しを良くしておくことも再発防止につながります。
現場によって対策は変わりますが、「駆除」と「予防」の両方を考えることが長期的には大切だと考えています。
南足柄市で蜂の巣ができやすい理由
南足柄市は自然が豊かな地域で、山林や畑、庭木の多い住宅も少なくありません。
蜂にとっては餌となる昆虫や花が多く、人の生活圏と自然が近いため、住宅周辺にも営巣しやすい環境があります。
また、築年数の経った住宅や空き家も点在しており、人の出入りが少なくなることで蜂が安心して巣を作れる場所になってしまうことがあります。
今回の現場も、建物そのものというより、「管理する人がいない時間が長くなったこと」が大きな要因だったように感じました。
蜂はほんの少しの環境変化でも住み着く場所を見つけます。だからこそ、空き家では建物だけでなく庭も含めて管理していくことが重要になります。
今回学んだこと
今回改めて感じたのは、「お客様が本当に心配していたこと」は蜂そのものではなかったということです。
もちろん玄関のスズメバチも危険でしたが、それ以上に「近所へ迷惑を掛けたくない」「空き家だからこそ責任を持って管理したい」というお気持ちが強く伝わってきました。
その思いを受けて、今回はご依頼いただいた巣だけではなく、庭木を一本ずつ確認し、建物全体を調査しました。
現場では少し手間が掛かっても、その一手間が安心につながることがあります。今回のように建物全体を見ることで、お客様にも安心していただけた現場となりました。
よくある質問
Q. 空き家は蜂の巣ができやすいですか?
人の出入りが少なく、庭木の管理も減るため、営巣されやすくなる傾向があります。
Q. 一つ蜂の巣を見つけたら他にもありますか?
必ずではありませんが、今回のように複数の巣が見つかるケースもあります。建物全体を確認すると安心です。
Q. 庭木にも蜂の巣はできますか?
はい。アシナガバチは植え込みや枝の中など、人から見えにくい場所を好んで営巣します。
Q. 忌避剤だけで再発は防げますか?
予防効果は期待できますが、定期的な点検や庭木の管理もあわせて行うことが大切です。
Q. 粘着シートはどんな時に使いますか?
飛来してきた女王蜂を早い段階で捕獲し、新しい巣作りを抑える目的で使用することがあります。
Q. 空き家はどのくらいの頻度で点検すればいいですか?
蜂が活動する春から秋は、月に一度程度でも建物や庭を見回ることで早期発見につながります。
まとめ
今回の南足柄市の現場では、玄関にできたコガタスズメバチの巣がきっかけとなり、建物全体を調査した結果、アシナガバチを含めて5個以上の蜂の巣が見つかりました。
空き家では、人が生活している住宅よりも蜂が営巣しやすい環境になりやすく、一つの巣だけでは終わらないこともあります。今回は庭木まで一本ずつ確認し、すべての巣を撤去したうえで、忌避剤の散布と粘着シートによる再発防止も行いました。
空き家を所有されている方にとって、建物の管理は大きな負担になることがあります。しかし、定期的に様子を見るだけでも、小さな異変に気付きやすくなります。今回の現場は、「一つ見つけたら建物全体を見ること」と、「近隣への配慮も含めた管理の大切さ」を改めて実感した事例でした。
